「スローハウス乗っ取り問題に物申〜す!」(エガちゃん風に)
※先に言っておくと、僕は現スローハウスに泊まったことがありますので主観入ってます。中立的に書きたいと思いますが、ある程度バイアスはかかってると思います。(というか中立的にいきたいのに、片方の主張がぶっ飛びすぎててどうしても中立的になれない)
2019年の6月くらいに「チェンマイのスローハウスは半グレに乗っ取られた!」とか炎上してました。僕も泊まったことはあったけど「ふ〜ん、まあ実際はそんな事ないだろうし(良い宿だった)、時間が経てば落ち着くっしょ」って感じで当時はスルーしていました。
ただ半年以上経ってもまだ騒いでるっぽいからちょっと調べてみたんだけど、色々面白かったので突っ込んでみようかなと思います。調べてくと面白いですよw
目次
新しいドメインになりま〜っすって自分で言ってるやん
結論から言うと昔のサイト等をWeb魚拓的なサイトで漁っていたら、乗っ取りを主張してるサイドのドメイン(slowhouse.asia)の中で、「新しいドメイン(slowhouse-chiangmai.com)になりま〜す」って記事を昔公開してたのを発見しました。
↓これです。2015年9月26日に更新してた記事のキャプチャ。
リンクの飛び先は現オーナーのサイトであるslowhouse-chiangmai.comでした。
2015年の9月に乗っ取られたっていう本人の主張と重なりますね。
まあこれ見つけた時点で、ただの事業譲渡(M&A)だったんじゃ?って思いましたわ。
あとになってゴネてるだけでしょ。そもそも半グレヤクザ暴力団の詐欺集団に乗っ取られたって主張してるのに、主張し始めるまで4年もタイムラグがあるっておかしいでしょ。
「物件は乗っ取られたけど、このドメインだけは乗っ取れなかったぜ!」って主張してるサイトでこんな記事を公開するとか笑ってしまいます。ただ本人はこんな記事があったことすら忘れて、本気で乗っ取られたって主張している気もする。結構ヤベーやつという印象。
普通M&Aだったらレジストラ(ドメイン管理会社)のアカウントとID&パスワードごと渡すと思うんですが、予想だとこのslowhouse.asiaを登録していたレジストラ(現在はGoDaddy)で他の個人的なドメインも登録してたんじゃないですかね。コメントでwhoisとかひいていたから、多分多少なりともIT系の人でしょ。
個人的なドメインも入っていたためアカウントごとは渡せず、ドメイン移転するほどのドメインでもないから作り直したほうが早いってなったんじゃないでしょうか。
ほんじゃあ色々突っ込んでいきます。
そもそも論で「乗っ取り」もクソもない
前提として、僕はこの元オーナーのブログの主張は全く信用できないと思っています。なぜなら、この人の主張が、そもそもの根本から間違っているからです。
この記事でも便宜的に「現オーナー」「元オーナー」という表記をしますが、彼・彼女らは法律的に厳密に言うとオーナーではありません。
そもそも論なのですが、タイではこの元オーナーが主張している「日本人による乗っ取り」というものは発生し得ないんですよ。法律的に無理なんですよ。
乗っ取る以前の問題で、タイでは、日本人も含めた外国人に会社の所有権(過半数の議決権)ってのは認められていないんです。元オーナーも所有権なんて初めから持っておらず、現オーナーも所有権を持てないんだから乗っ取りされるもクソもないんです。
タイで設立される株式会社では外国人や外資は過半数以上の議決権を持てません。これ超重要です。テストで出ますよ。国内産業保護のため、外国人は過半数(50%)以上の株を保有できないんです。
株式会社ってのは株(議決権)の多数決(株主総会での議決)で物事が決められるので、タイ側が反対したら過半数を持てない日本側の意見は絶対に通らないんですよ。
日本人は49.9%分の権利は主張できますが、50.1%は向こうが持ってるんです。これで多数決したらどうなりますか?向こうの勝ちですよ。
なので乗っ取りもくそもありません。意思決定権を持つのはタイ人です。過半数を持てない外資(日本人)ではありません。本質的に所有ができないから、「乗っ取り」なんて発生しないんですよ。もともと持ってないですからね。
資本主義上での株式会社での意思決定(株主総会での議決)は所有する株の数での殴り合いなので、外国人に選択肢は無いんです。過半数を保有するタイ人が意思決定の権利を持つんです。
大手企業だとUFJが買収したクルンシィ銀行(黄色いやつ)など中立的な銀行に2%持たせて、タイ49%・日本49%・銀行2%などでやったりするそうですが、多分今回のケースではこういう対策はしてないでしょう。
元オーナーのブログで主張してることはロジックが通ってない事が多すぎて個人的には全然信じられない内容なんですが(後で1つ1つ突っ込んでいきます)、もし万が一、万が一にも元オーナーの主張が正しかったとしても、それは「乗っ取られた」んじゃなくて「クビになった」んですよ。追い出されただけです。
過半数を持つオーナーが、少数派を追い出しするのが問題なんですか?持分比率分の主張をすればいいだけじゃないですか。少なくとも過半数を持っていないんだから、「乗っ取り」は違うでしょ。
そもそもタイに進出した日本人のビジネスオーナーは100%このルールを把握しています。タイ人に命運を握られなければいけないのをわかっていながらタイに進出したんだから、後でごちゃごちゃそれに文句を言うのはおかしいと思いますよ。(個人的にはこの外資保護のルールはクソだと思ってますが、クソでもルールはルール、法律は法律なので、その国のやり方を尊重しなければいけません。)
ということで、まず「乗っ取られた」という前提自体が破綻している前提で、色々突っ込んでいきたいと思います。
追記:というかこの人確信犯じゃん
よくみたらコメントに書いてあった!
自分に主張する権利がないってわかってるのに突っかかってるとかヤバいですね。
ツッコもうかとしたら終わってた
「さてさて!じゃあいろいろツッコんでいくか!」って思って気合い入れてよく読んだら、突っ込める所が全然ないですね・・・。内容が無さ過ぎて突っ込めない。そもそも「どうやって乗っ取られたか」の具体的な経緯等が全く書いてないじゃないですか・・・。詐欺集団に乗っ取られれたとか書いてあるから、株主名簿の書き換えして法務省に勝手に出したとか、タイ人オーナーがボコボコにされた上に銃で脅されて無理やり名義変更させられたとか劇的なものを期待してたら何もない。
正直ガッカリですわ。「やっぱりタイやべ〜な、ドロドロしすぎだろ」っていうドラマチックな展開を期待してしてたら、経緯を何も書いていない。
乗っ取った経緯について、突っ込みたかったのに、クソみたいなジジイの願望が書いてあるだけや・・・。っていうか話の内容が突拍子も無さ過ぎて面白すぎるwヤクザがパスポート偽造するとか映画の見過ぎだよ・・・。金融犯罪に使われるって・・・貧乏バックパッカーが泊まる宿でやっても属性弱すぎて使えないと思うよ・・・。
ということで経緯については突っ込めない(内容がない)ため、スローハウスの恐ろしい現状!について検証していきましょう。
元オーナーのブログより:
「何人もの信頼出来るTwitterユーザ」が妄想じゃないか調べていきましょう!
この人はtwitterアカウントを公開していないので、DMで受け取ったということでは無さそうです!ということは公開状態で投稿された、たくさんの被害情報が見つかるはずだ!
1.泊まるとタイ警察に連行されて取り調べされる
最近、スローハウスに宿泊した後でタイ警察に連行され、取り調べを受けたという日本人の方から何件か報告を頂いています取り調べを行った警察から、この不良日本人達はタイの暴力団とも関わりがある可能性がある為、SNSやブログでの情報公開は絶対にやめるよう警告されているようです
タイの警察行ったことあるのかなこの人・・・という印象です。タイの警察なんてマジで働かないですよ。
あいつらが自主的に取り調べなんてするわけないじゃないですか。(電子タバコの取り締まりで賄賂が欲しい時は除く)
まあでも、わかんないですね!僕の思い込みで決めつけちゃ駄目ですね!
twitterで「スローハウス 警察」で調べたらザクザク出てくるかもしれません!
う〜ん、1件(笑)
いや、「スローハウス 取り調べ」ならどうだ!
はい、無いですね。ちなみに「スローハウス 連行」も0件でした。
2.パスポート情報を抜かれて犯罪に使われる
頂いた情報をまとめると、宿泊客がスローハウス側に提供した個人情報やパスポートの情報を使い、日本のパスポートを偽造して販売している可能性があるとの事ですこのパスポートは、ICチップが入っていない質の低いもので、出入国には使えませんが主に金融犯罪に利用されているようです
あのね〜、一言言っていい?
映画の見すぎ。
そもそもパスポート偽装するとして、金融犯罪に使うのに実在する人の偽造パスポート使う必要あるの?銀行口座開きたいとかなら架空の人物で良くない?
っていうかそんな情報把握してるなら、もうすでに警察は現オーナーを逮捕してると思いますよ(笑)
あとさっきも言ったけど、言いたかないけどバックパッカーの属性ってめっちゃ低いと思うよ。金融犯罪に使うならもっと属性高い金持ちのパスポート情報のが良くない?世界一周中のバックパッカーとかはっきり言ってしまえば無職のプー太郎よ?
まあ一応検索してみましょう。
はい2件。ブログの件についての感想だけですね・・・。
3.嘘を聞かされて代表の変更をしていた
乗っ取りの経緯っぽいことを、コメント欄に書いていてくれています!では見てみましょう!
2019/06/26(水) 18:20:18のコメント欄
ちなみに株を保有していたタイ人は私の友人で彼らは私が了解していると現オーナーに嘘を聞かされて代表者の変更に同意してしまいました私は彼らをこの問題に再び巻き込む気はありません
いやいや・・・。これ法人登記とか法務とかやったことない人からすると「ほ〜ん」って思うかもしれないんですけど、ありえないんですよ。
タイ人オーナーが騙されて別のタイ人オーナーに代わっていたとかならわかるよ。まあ乗っ取りだわ。
けどお前さ、タイ人の友人が会社の代表の変更に同意した?巻き込む気はありません?
いやいや、代表の変更なんて株主総会開いて書類出すだけじゃん・・・。本当に騙されてたならタイ側説得してもう1回株主総会やれよ!笑
これ絶対に普通のM&Aでしょ。
「〜可能性がある」という表現に涙ぐましい努力を感じる
これは誰かに教えてもらったのかな?
裁判だと相手が犯罪をしているって断言しないほうが良いんですよね。「してるかも?」って主張しないと駄目なんですよ。そして元オーナー、おそらくこの情報を仕入れた後、全文きちんと修正してるんですよ。
この辺ビビって全部きちんと修正している小物感に、個人的には非常に好感が持てます。
もともとこんな感じの文だったっぽいですが↓
表向きは日本人が運営していますが、バックには現地のタイ人暴力団がおり、上記のパスポート偽造の他にも宿泊客の脅迫などを行っているとの情報もあります
最新のページだとちゃんと
タイの暴力団とも関わりがある可能性がある為
とか
日本のパスポートを偽造して販売している可能性があるとの事です
ほら!ちゃんと修正していますね!
あと文末に記載されている↓
また現在のスローハウスのスタッフが本件に加担しているとは断言できません。なんらかの事情で加担を強要されている可能性もありますので、当サイトに限らず、ネット上におけるスタッフ個人に対する誹謗中傷は控えて頂きますようお願い申し上げます
この辺の逃げの文章も好感度爆上げです!いいですね〜好きですよこういうの。小物っぽくてぶっちゃけ好きw
なお2020年2月12日の時点で確認できる文章は、1ページに可能性という単語が9個も含まれている、可能性に満ち溢れた文章になっています!
ただ正直今更言葉遊びを少し変えただけじゃ、もう遅いと思いますよ(笑)
おわり
まあこのネタも飽きてきたんでそろそろ終わりで!
なんというか、真剣に読んでいけばいくほど、いろいろ心配になってくるレベルです。
ちゅ〜ことで終わりです。
今回突っ込んだ部分を踏まえて、もう1度彼の文章を読み直すと、ホッコりできると思いますよ!